電動ドライバーのネジ締め作業

接着
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電動ドライバーのネジ締めは、木工DIY作業の基本

 

電動ドライバーによるネジ締め作業は、木工DIYの作業の中で、丸のこやのこぎりの切断作業と同じほど頻繁に行なう作業かと思います。

簡単なようで、実は中々奥が深い作業でもあります。

 

ネジで止めようとしたら、斜めに曲がってしまって・・

もう少しで最後だったのに、板材が割れてしまった・・

 

裏側からネジを止めたいが、どの位置から打てばいいのか、どうも分かりにくい・・

 

初めて電動ドライバーで作業をすると、こんな失敗や悩みがありますよね?

この記事を読むことで、失敗なくネジを真っすぐに打って、強度の高いネジ止めが出来るようになれる秘訣をお話しして行きます。

電動ドライバーのネジ止めを確実にマスターし、どんどん次のステップへ進みましょう。

ネジ止めをする6つのポイント

 

ネジ止めをするには、下記6つのポイントがあります。

 

1.ネジの種類を知って、適切なネジを使用する

 

木工用には、いくつかのネジがあるので、その特徴を知って、これから作業するネジ止めに最も適切なネジを選ぶようにしましょう。

 

2.適切な長さのネジを使う

 

ネジ止めを強固にするには、2つの板材に、ネジがその長さの半分以上埋め込まれることが必要です。

短すぎても強度がなくなり、長すぎると向こう側に突き出してしまいます。

 

3.2つの板材を直角にネジ止する場合、木端面や木口面の中央にネジが押し込まれて行くこと

 

家具等の製作で、天板や底板と側板の接合するケースがこれです。

また、ネジを目立たせなくするため、裏側からネジで固定する場合もこのケースになります。

どちらも、ネジを打つ位置を正確に押さえておく必要があります。

こんな時には、一発止型定規を使うことをお勧めします。

 

【一発止型定規】

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直角になった2面があるので、ネジの位置を正確に知ることが出来ます。

詳細は、下の項目の「強固なネジ止めのための作業手順」で、ネジ止めする箇所の墨線の延長線を書く手順を説明してます。

 

4.2つの板材をしっかりと固定した上で、安定した状態でネジ止めをする

 

接着をしようとする2つの板材を、固定しないままネジ止をすると押し込まれて来るネジの力で、相手側の板材が逃げてしまうことがあります。

失敗のないネジ止めのためには、2つの板材をしっかりと固定させることがとても重要です。

 

5.木工用ボンドや両面テープを使う

 

接着後に強度を求める場合や、固定される位置を狂わせたくない場合、木工ボンドや両面テープを使うことをお勧めします。

この中でも、正確な固定位置を求める場合には、木工ボンドがとても有効です。

ボンドが完全に乾くまでに2つの板材をゆっくりと動かすことが出来るので、求める位置に来た時点で速やかにクランプで固定出来ます。

(クランプで固定した後、はみ出したボンドは濡れたウエスを良く絞ったものですぐに拭き取って下さい)

この木工ボンドを併用する接着は、正確な位置きめと高い接着力を同時に得られます。

 

6.ネジ止めの前に、必ず下穴を開ける

 

ネジ止めの前に下穴(2mm前後の細い穴)を開けることで、ネジはスムーズに押し込まれて行きます。

もちろん、板材が割れる心配もなくなります。

下穴の留意点は、下記2点です。

1)垂直に穴を開けること

理想はドリルスタンドかボール盤を使うことですが、工具を持っていても、数がすくなかったり、使いにくい場面もあるでしょう。

慣れないうちは、横にスコヤ等の垂直のスケールを添え、それに平行になるように電動ドライバーを押し込むようにすると傾きをチェックできます。

2)必ず2つの板材に下穴を入れておく

垂直に近い下穴が開けられれば、ネジは自然に下穴をガイドにして押し込まれて行きます。

同時に板材を割ってしまうこともなくなります。

では、まず、ネジの種類には、どんなものがあるのか、具体的に見て行きましょう。

その次に「強固なネジ止めのための作業手順」をお話して行きます。

ネジの種類

ネジの頭による種別

平ネジ

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木工には一番多く使用されます。

ネジの頭が平で、締め付けるとネジの頭は板面とほぼ平面になります。

さらに、板面との平面を出すことと、ネジを隠す意味でネジの直径より少し大きめの径で座ぐり穴を開け、ダボを差し込み目立たせなくする手法もあります。

丸ネジ

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ネジの頭が丸くなっているため、板面には半円状の頭が出ます。

平ネジとの違いは、ネジの頭の裏側が平面になっているため、板材とネジの間にワッシャーや板材を入れ、平面の力で板材の締め付けを増すと同時に、ネジの緩みを防止した時に使用されます。

ネジの形状による種別

全ネジ

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ネジの長さ全てに、ネジの切り込みが付いているものです。

固定する板材同士が、密着した状態でネジが絞められていけば、ネジのある箇所全てで強固に固定されます。

デメリットは固定する板材に隙間があると、隙間が空いた状態で固定されてしまいます。

全ネジを使う場合、接着する板材同士を予めクランプか両面テープで固定する双方の板材を固定する必要があります。

 

半ネジ

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ネジネジの頭近くまで、ネジが切り込まれていてネジの頭近く3/1 程度にはネジの切り込みがないものです。

固定する板材に隙間があっても、ネジ山のある部分が板材を引き寄せ、隙間なく板材を固定出来ます。

木工作業で強固な固定をするには、原則半ネジを使うことが標準と考えておけば間違いないでしょう。

 

木工にお勧めのコーススレッド

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木工作業で標準的な木ネジは、コーススレッドをお勧めします。

一般的な木工作業では、箱モノのような小さな繊細な作品を除き、簡単には壊れない強固な板材同士の固定が求められることが多いからです。

長さは短いものから長いものまで色々ありますので、自分の良く使う板材の厚みから、2、3種類の長さを用意しておくとほとんどのネジ止めをカバー出来ます。

画像のように、一般的な木ネジよりも、螺旋状のネジ山は深く、下穴を開けなくてもしっっかりと木材を締め付けて行きます。

特に接着させる板材をクランプ等で固定できない場合には、半ネジを使用しないと隙間が出てしまう場合があります。

ただ、種類としては全ネジが多いため、固定後の板材同士の隙間を無くすために、ネジ止め作業の際には原則、クランプで固定することが必要です。

どんな場合でも幅広く使用出来る作業効率の良さ考えると、半ネジをお勧めします。

 

固定に必要なネジの長さ

下記のように、ネジの全長が半分以上3/2程度双方の板材を締め付けていることが、強固なネジ止めとなります。

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強固なネジ止めのための作業手順

 

1.固定に適切な長さのネジを選ぶ

 

作業の前に、固定する板材を仮組して、適切な長さのネジを選ぶ

尚、比較的軽い材を仮組みをする際には、両面テープをする

より、正確な位置での接着が必要な場合は、木工ボンドの方がお勧め

 


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2.ネジ止めする箇所に墨線を引く

 

板厚の中央にネジが落とし込まれて行くことを想定し、基準となる墨線を引く

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3.ネジ止め箇所の目安を付けるために、一発止型定規で墨線を延長して行く

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4.止める板材の長さから、ネジの本数を決めその本数分の止める位置に墨線を入れる

 

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5.ネジ止め箇所にセンターポンチで印を付けて行く

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センターポンチで下穴を開けておくと、下穴用ビットを開ける位置がスムーズにガイドされて行く

 

6.ネジの頭を完全に落とし込みたい場合には、皿取りビットで座繰りをしておく

 

*ここからは電動ドライバーを使用することになるので、より安定した加工をするために、双方の板材をクランプで固定する

【加工後】

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皿取り錐ドリル ビット

 

7.ネジ止をする前に、加工による板材の割れを防ぐために、5ミリ径のビットで下穴を入れておく

この時に、その後のネジ止め用ビットの上から装着出来る下穴ビットがあればを作業が効率化出来る

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8.電動ドライバーを垂直に立てることを意識し、トリガーを入れ、押し込むようにして行く

 

初めて電動ドライバーを使用した場合にネジ止め作業が上手く行かない理由は、トリガーを押した後に、上から電動ドライバーを押し込む力が不足していることが原因です。

ある程度思い切って、電動ドラーバーを上から押し込むことが必要

 

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9.ネジ止めの完了

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手前が皿取りビットの加工をしないで、下穴だけでネジを止めた状態

奥は、皿取り加工をした上で、ネジ止めをしたもの

奥は完全にネジの頭が板表面から下に沈み込んでいる

 

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まとめ

 

電動ドリルでネジ止めをすると、金づちで釘を打ったら釘が曲がってしまったことが嘘のように思えます。

それだけ、電動ドライバーは失敗が少なく、しかも強度の高い接合が出来る便利な工具です。

ただ、ちょうど電動ドリルの使い方に慣れて来る頃、冒頭で紹介したような悩みが出て来るような気がします。

それは、私がそうだったからです。

この電動ドライバーのネジ止め作業で最も重要なポイントは、1つの板材を安定させた状態にすることと、下穴を垂直に開けることです。

ここでも、加工する前の段取りと直角を求めることが、木工作業をレベルアップする秘訣です。

そのことが分かって来ると、失敗する作業はどんどん少なくなって行きます。

電動ドライバーは危険度も小さく、音も気にせずに安全に使える電動工具です。

この記事で紹介した秘訣を頭に入れ、電動ソライバーを使い倒し、思い描く作品をどんどん作って行って下さい。

 

以上

 

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