伝統的手工具
のこぎり
同じ切断工具の丸ノコは、住んでいる環境では騒音が気になって使用出来ない方も多いかと思います。
のこぎりを使うメリットとデメリット
のこぎりを使うメリット
・作業音が静か
・工具の値段が安い
のこぎりを使うデメリット
・墨線に沿って正確に直線上を真っすぐに切るには修業が必要
・切断面を直角で切れるようになるには、それなりの修行が必要
・厚さが10 mm以上で長さが1mを超える板材をのこぎりで正確に切断するには、多くの経験と体力が必要
・一般的なのこぎりの使い方は、墨線の1mmほど外側を切断し、その後鉋(かんな)で墨線までの距離と切断面の直角を補正する必要がある
・長く使っていると刃のあさりが欠けたり曲がったりして、徐々に切れ味が落ちて来る。
のこぎりは替え刃式がお勧め
のこぎりは、是非替え刃式をお勧めします。
使用頻度の高いのこぎりや、カンナは、替え刃式をお勧めします。
何故なら、木工DIYをする私たちは趣味で木工をしているので、空いている時間は少しでも多くの作業をしたいですよね?
職人の世界では、道具の刃を研ぐ所から修業が始まると言います。
精巧な加工や伝統的な木組みの加工を、ほとんど「のこぎり」、「かんな」、「のみ」のような手工具でする宮大工の世界は、私も尊敬と憧れを持っています。
でも、そんな職人の人達は高価なのこぎりを使用し、切れ味が悪くなると”目立て”職人という専門家に修理を依頼します。
道具のコレクター的趣味があれば別ですが、趣味の木工では、高価なのこぎりを買ったり、道具の刃を研ぐ修業をしている時間もありませんよね?
刃が切れなくなったら、潔く交換して、切れる刃で木工作業を楽しみましょう!
ソーガイドを使うことは必須
木工DIYの初心者が板材を墨線に沿って、真っすぐに、しかも切断面の直角を確保して切断することは、かなり難易度の高い難しい作業です。
墨線の横を数ミリ残し、後でかんなで修正する方法もありますが、かんなを使いこなすことも、同じぐらい難しい作業です。
木工DIYの初心者がのこぎりで正確な切断をしたいのなら、ソーガイドを使用することが必須です。
私は部材の切断は、原則丸ノコを使用しますが、丸棒や僅かな箇所の切断にはソーガイドを使い、のこぎりで切断をしています。
ソーガイドを使えば、墨線への切断精度は高く、修正は紙やすりで多少発生するバリを取る程度で終わります。
所有しているのこぎりの紹介
【替え刃式のこぎり ゼットソー】
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左からゼットソー265(別途替え刃8寸目を用途に応じて交換)デコラソー
替え刃の8寸目は目が細かいため、綺麗な切り口になります。
所有しているソーガイドの紹介
のこぎりを使用する場合、切断面の精度が要求されるものは、ソーガイドを使用することで直線と直角が初心者の方でも簡単に確保出来ます。
【岡田金属工業製 ライフガードF】
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ゼットソーの製造元である岡田金属工業の製品で、ゼットソー265の刃の厚みがソーガイドにピッタリ収まり、墨線上に沿った切断と切断面の直角が確保出来ます。
また、のこぎりを通すガイドプレートを直線ではなく、45度にすることと、ガイドプレートを斜めに倒し、45度の切断面にすることも可能です。
【45度方向への切断の設定】
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【切断面を45度にする設定】
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直線で長い距離を切断しなくてはならない時には、付属のガイドフェンスを利用して対応することが可能です。
現在、「ソーガイドF」 「ソーガイドミニ」 「ソーガイドベスト」の3種類のソーガードが出ています。
私の所有しているものは、以前のソーガイドFです。
当時は角度が直角か 45 度の傾斜しか出来ませんでした。
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今のソーガイドFは、進化していて、0〜90度まで無段階で角度が調整可能です。
傾斜も同様に90度まで無段階で調整可能なので、多様な切断に対応出来ます。
「ソーガイドミニ]と「ベスト」は90度か45度の2種類の角度にしか対応していません。
木工初心者の方でも、作りもしっかりとした多様な切断が出来るソーガイドFがお勧めです。
ソーガイドを使ったのこぎりの切断方法のポイントは別の記事「のこぎりの使い方のコツ」で説明しています。
併せて参照して頂けたらと思います。
”あさり”のないのこぎり
のこぎりのあさりとは、のこぎりの刃は、1つ1つが左右に微妙に湾曲して作られています。
この加工がされていることで、のこぎりの切断箇所は、のこぎりの本体の厚みより若干広くなるため、のこぎりをスムーズに動かすことが出来ます。
もう1つは、発生した木くずを切断面からかき出す役割もあります。
下の写真はのこぎりの刃を真上から撮ったものです。
微妙で見えにくいものですが、横から指の腹で刃の部分を両側からそっと挟み込むと、左右振り分けられた刃先を感じることが出来ると思います。
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このあさりがないと、部材を切断した箇所と鋸とが接触するため抵抗が増し、刃先が材に食い込み、動かなくなってしまいます。
ただ、ダボを埋め込み、上に迫り出す余分なダボを部材の表面と面一(ツライチ)に切断する場面では、普通ののこぎりを使うと、あさりによって部材表面が刃あさりによって傷が付いてしまいます。
そこで、このあさりのないのこぎりでダボを切断すると、その後のキズを消す作業が楽になります。
使用方法は別の記事「電動ドライバーの穴あけ加工」の中のダボや丸棒でネジの頭を隠すを参考にして下さい。
所有している あさりのないのこぎりの紹介
【Z販売 Zライフソークラフト145】
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弓のこ・廻し引きのこ
どちらも電動ジグソーと同様に、曲線を切断する手工具です。
電動のジグソーの操作音が気になる方は、この工具で板材の円や切り抜き作業に対応可能です。
所有している弓のこ・廻し引きのこの紹介
【弓のこ・廻し引きのこ】
*弓のこは、金属を切断する時に使用することがあります。
廻し引きのこは、部材を動かせない場合等特殊な場面で使用することがあります。
玄能(げんのう)
トンカチとも呼ばれますが、叩く部分と持ち手が金属製で反対側がくぎ抜きになっているものをハンマーと呼ばれています。
木工で使用されるものは玄能で、片面が平面で、反対側は凸面になっています。
使い方は、釘打ちの当初は平面側で釘の頭を打ち付け、板の表面近くになって持ち替え、凸面の方で釘の頭を全て打ち込みます。
最後に釘の頭を凸面側で釘を打ち付けることで、部材表目に発生する傷を少なくして、釘の頭をしっかり板面に打ち付けることが出来ます。
所有している玄能の紹介
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*現在の私の木工作業は、木ネジを電動ドライバーを使って止めて行くことがほとんどなので、使用頻度はほとんどありません。
何処の家庭でもある、中と大の大きさのものと釘抜きを一応持っています。
ゴムハンマー
ほぞ加工や板の張り合わせの時に、各部材を仮組みする時や、最終的に木工ボンドで接着する時に、双方の板をぴったりと密着させるために叩き込むときに使います。
玄能に端材を当て木として叩き込んでも可能ですが、ゴムハンマーの方が力が入り、キズは付きにくいと思います。
所有しているゴムハンマーの紹介
鉋(かんな)
このサイトで紹介している木工作業では、鉋の使用頻度は少なくなります。
丸ノコで切断した面は、直角も確保されていて、切断面を少し紙やすりで仕上げる程度で綺麗な木肌をしています。
ホームセンターのカットサービスを利用しても、同様です。
それ以外でかんなを使用する場面は下記の時です。
・板材を結合して、多少の段差が出来てしまった場合
・板材表面の角を面取りをしたい場合
プロの職人ではない我々は、かんなで1枚の板材の厚みを均一に薄くしたり、反りを直そうと平らにすることは不可能と考えていいと思います。
かんなの使用は若干の修正をする程度にしておきましょう。
板材を貼り合わせた時に、若干の段差が生じた時、そのまま板の表面にかんなを掛けようとすると板材が動いてしまいます。
それを防ぐために端材で治具を作りました。
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合板に庭辺と縦に直角になるよう、スコヤか差し金で端材の縦横の位置を決め、裏からネジ止めをしてあります。(ネジの頭が底面から浮き出ないように皿取りビットで加工してあります。)
治具の上部の裏側に深さ数ミリの穴を開け、2カ所にダボを接着してあります。
これは、裏のダボが作業台の淵に引っ掛かり、かんなを手前に引いた時に、この治具がダボで固定され、この上に置いた板材が手前の横の部材で固定されるためです。
向きはどちらでも使用出来ますが、写真では、クランプで固定していますが、治具を逆さに向ければクランプは不要です。
ダボを上にした使い方を図示すると下記になります。
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縦横に固定する板材の厚みは、厚過ぎると加工する治具の板材とかんなが干渉してしまうので、5㎜〜10㎜程度がいいと思います。
全て合板で作成しても問題ありません。
尚、かんなを置く時は、刃を守るため、必ず刃が横を向くよう側面が下になるように作業台に置くようにしましょう。
所有している鉋の紹介
【左 与板利器工業製 替え刃式鉋:翔KK-50 刃幅 50mm
大五郎 刃幅30mm】
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のみ
主にトリマーの加工が終わったほぞ加工で使用します。
トリマーのほぞ加工では、四隅はトリマー加工の特徴で、ビットの動きで半円形になるため、その4隅をノミで角に落とし込んで行きます。
ほぞ加工を最初からノミですることはありません。
かんなとのみは、手工具の中でも難易度がとても高い手工具なので、若干の修正に使用する程度と考えた方がいいと思います。
少しでも長く使うことを考えると、替え刃式のものをお勧めします。
所有しているノミの紹介
【刃幅 8mm 15mm】
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*刃先のカバーは革で自作しました。
もう一回り大きい20mm〜30mmも欲しいと思っています。
研磨工具(ヤスリ)
1.木工用
丸ノコやトリマーの使用後に、バリが出た時には、紙やすりの#120を端材に巻き付けて使用します。
また板材の特に木端面と木口面は、電動サンダーでは平面が出せないため、ハンドサンダーを使います。
デリケートな部材の場合には、電動サンダーではなく、ハンドサンダーで板材の平面を仕上げて行く場合もあります。
予め#100の交換式のヤスリが付いたものと紙やすりを装着するもの状況に応じて2種類を使っています。
所有している木工用ハンドサンダーの紹介
左 端材と紙やすり 右上 タジマ製 SA-50C
右下タジマ製 75 YH-75
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2.金属用ヤスリ
木工用の紙ヤスリでよりも、大きく削りたい時には、金属用のヤスリを使うことがあります。
ただ、削った面は荒くなるため、必ず削った跡を紙やすりで木肌を整えます。
所有している金属用ヤスリの紹介
左よりツボサン製エクストリームHIEX02 他は不明
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計測工具
スケール
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一般的な直線のスケールです。
主に墨線を書く際に正確な寸法を測り、墨線やポイントの目印を記入するために使用します。
スケールと次に説明する差し金は、正確な墨線を書く時の最も重要な工具です。
正確な墨線の書き方の別の記事「木工DIYの精度を決める墨線」も是非合わせてご覧になって下さい。
このスケールには、便利なストッパー付きのものがあり、同じ長さの墨線を引く時にとても便利に使えます。
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所有しているスケールの紹介
【左からシンワ製 300mm(ストッパー付き) 500mm(ストッパー付き) 1,000mm】
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コンベックス
私がコンベックスを使う場面は、スールでは測りきれない長さを測ったり、家具を作る時、置き場所のスペースを確かめる時だいたい時等です。
別の記事で書いた「ラブリコ」を使って床と天井まで2x4材で柱を建てる時に、床から天井までの長さを測る必要があった時にコンベックスを使いました。
通常の板材に墨線で引く時には、別の記事「木工DIYの墨線の引き方」で書いたように、コンベックスではなく、スケールか差し金を使った方が正確な墨線が引けます。
所有しているコンベックスの紹介
【コメロン製 コンベックス5.5m】
差し金
差し金の使い方
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主に差し金を使うケースは、上記の写真のように、片側の1辺を部材の木端面や木口面に引っ掛け、差し金を掛けた部材の辺からの直角を確保して墨線を引いて行く時です。
この時、差し金が引っ掛けた部材から離れていると直角が確保できないので、しっかりと差し金を部材から離れないように押し当てます。
押さえる指先の位置を、差し金の直角の部分から少し離れた箇所で押さえるのがコツです。
一般のスケールと同うじように部材の面の上に置いて、寸法の確認する場合もありますが難点は計測出来る長さがあまりないことです。
差し金を正確に使えているか確認する方法
差し金を使用した墨線の扱いに慣れていない時には、下記のような確認や練習をしてみて下さい。
最初は慣れなくても、この差し金の使い方をマスターすると、墨線を引くスピードを上げることが出来ます。
差し金の使い方が正しいかを確認する方法
1.部材の向かい合う辺に同じ寸法でそれぞれの箇所に目印を入れる。
2.片側のその目印に合わせ、差し金をその辺に押さえ、向き合う辺に向けて墨線を引く
3.向き合うもう1辺の目印から、差し金を押さえ、向き合う辺に向けて墨線を引く
4.同じ寸法の目印から、向かい合う墨線が誤差なく交差するかどうかを確認する
5.線が交差しない場合、再度引かれた墨線が差し金できちんと押さえられて引かれたものなのかを確認する
1.差し金が木端、あるいは木口から浮いた状態で墨線が引かれた場合
2.部材の向かい合う辺が、正確に平行ではない状態で切断されている場合
この場合には、僅かな誤差でも修正が可能な自作丸ノコ治具を使い、向き合う部材の辺が完全に平行になるまで修正する
所有している差し金の紹介
【シンワ製差し金 500 mm x 250mm】
ノギス
寸法を確認する際に、長さや深さ、厚みで正確さを求められる時には、ノギスがどうしても必要になります。
初心者の方には、ノギスの少し複雑な読み取り方では単純でしかも読み取りやすさから、デジタルで表示されるノギスをお勧めします。
所有しているノギスの紹介
【REEXBON デジタルノギスと新潟精機製ノギス】
スコヤ
切断面や部材を組み上げた際の縦横の直角の確認に使用します。
所有しているスコヤの紹介
【左からシンワ製 200mm x 300mm, HONMA製 180mm x 100, シンワ製180mm x 100mm】
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一発止型定規
直角を計測する工具は、他に差し金やスコヤがありますが、一発止型定規は、2面の定規の角度は直角でしかも幅が差し金やスコヤより広いため、板面同士の接合の直角を確認することが簡単に出来ます。
また、2面の板面をネジ止めして行く際、この定規を使うことでネジを止める裏側の部材の中央にきちんとネジが押し込まれる目安となる墨線を表の板面に引くことが出来ます。
実際の使用方法は、別の記事「ネジ止め作業」で説明している一発止型定規の使い方を参照して下さい。
一発止型定規の補助目盛の使い方
一発止型定規には、2面に違う形状とそれぞれの中央にくり抜かれた箇所と補助目盛が付いています。
下記の画像は四角の形状の定規の部分を部材の木端面に当て、木表に乗せたものです。
*カメラを近づけて撮っているため、形状が長方系ではなくなっていますが、御容赦下さい。
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この定規のくり抜かれた下の箇所に左右に墨線を引くと木端面からは、15mmの位置に線が引かれます。
次にくり抜かれた上の箇所に左右に墨線を引くと、くり抜かれた箇所の間隔は30㎜なので、木端面からは45mmの位置に線が引かれます。
先ほど引いた15㎜の墨線と45mmの位置に引かれた墨線は平行線になります。
さらに、定規の目盛りの入った最上部に左右に墨線を引くと、木口から60mmの位置に墨線が引かれます。
定規の4隅と2つに分かれている定規の開いている角度は全て90°になっています。
もう一方の形状のものは、片側だけが45°の傾きをしているので、額縁の製作等、四隅を45°に墨線を引く場面では、とても便利です。
他の補助目盛りの基本的な仕組みは、長方形の面と同様です。
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所有している一発止型定規の紹介
【シンワ一製一発止型定規 製品番号:62113】
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角度定規
45°や90°以外の角度を求める分度器と同じ役割をするスケールです。
所有している角度定規の紹介
【シンワ製 プロトラクター No,19】
【使用例】
6年ほど前に、母がデイサービス―の送迎車が来た時に、車椅子に乗ったまま玄関先の段差を下りて行けるように、スロープを製作しました。
何段かのコンクリートの段差の上をスロープが渡るように、支える脚の部材に適切な角度を取るために使用しました。
母が出かけた後は、スロープは簡単に片づけられるように、スロープ全体を2分割にし、またスロープ部と脚の部分も分解出来るように設計しました。
【スロープ脚】
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【スロープ部】
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【完成画像】
トリマー用スケール
トリマーの加工の中で、溝やほぞ加工の際に使用し、最も使用頻度の高いビットは、ストレートビットです。
溝やほぞ加工の際には、トリマーのベースプレートからストレートビットが出る長さが、そのまま溝の深さやほぞの幅に大きく影響するため、正確にスケールで寸法を合わせて行くことが必要です。
所有しているトリマー専用スケールの紹介
【左からシンワ製 100mmx50mm HANDS DRAFT製 RDG-25R ルーター・トリマー専用ゲージ】
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左側は、小さな差し金の形状ですが、私はトリマー専用で使用しています。
右側のものは、トリマー専用のスケールです。
目盛り3.5mm,5㎜,6㎜,8㎜、9,5mm ・・と15種類用意されています。
使い方は、このスケールを横向きにしてゲージから出ている突起のどれか2カ所をトリマーのベースプレートに付け、トリマーの刃の突き出し量をへ込んだ箇所に合わせて行きます。
ただ、自分が求める寸法が、このスケールに用意されている目盛りにはないことが多いので、今はほとんど使っていません。
水平器
部材の平面が、水平や垂直がきちんと確保されて組み上げられているかを測定するものです。
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液体の中にある気泡が中央に来るように、部材の傾きを修正しながら水平を確保して行きます。
所有している水平器の紹介
【上左 Ebisu Diamond ED-CD 上右 Ebisu Diamond EDCI】
【下 Ebisu Diamond ED-23Y 】
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木工作業で使用しているのは、一番大きい黄色のED-23Yです。
カード型のED-CDは、木工ではないDIYとして、自宅のコンセントカバーを味気ない既存のものから別のものに変えようとした際に購入しました。
厚さが薄いので、コンセントカバーの上に乗り、水平を確かめながら家中のカバーを交換出来て、とても重宝しました。
小さい丸形の水平器は、ドリルスタンドやボール盤を手に入れるまで、穴あけの際に電動ドライバーの垂直を得るために電動ドライバー本体に取り付けて使用していました。
現在では、使用することはなくなりました。
固定工具
クランプ
多くの加工の段階では、部材をクランプで固定しないと、確実な加工が出来ません。
また、木工ボンドで接着をする際にも、クランプで固定した上で乾かさないと強度な接着は出来ません。
クランプは、多くの種類がありますが、出来るだけ幅広い長さを強固に固定出来るものを揃えておくことをお勧めします。
所有しているクランプの紹介
【C型・バネ式クランプ】
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*主に小物の接着剤の固定の時に使用
【F型クランプ】
種類ごとに各2本〜6本
*電動工具を使用する際に、部材を固定するために使用
トリマー使用時:左2本より
幅が30㎜を超えるものの接着時:左から2番目のクランプ
電動ドライバー・ボール盤使用時・幅が20mm 程度の部材の接着時:右2本より
F型クランプは、最も出番の多い工具です。
出来るだけ幅の広い、圧着力の強いものを6本から8本ほど、少しづつ揃えておくことをお勧めします。
はたがね
幅のある部材同士の接着や板を張り合わせる際に必ず使用する頻度の高い工具です。
所有しているはたがねの紹介
【800mm x 4本】
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はたがねは、F型クランプに比べて高価ですが、F型クランプと同様、必要になる場面が多い工具です。
出来るだけ幅の広いものを2本セットで少しづつ6本〜8本ほどを揃えておくと活躍する場面が多いでしょう。
はたがねの具体的な使用方法は、別の記事「センターダボ穴治具の中のはたがねの使用の際の注意点を参照して下さい。
パイプ クランプ
はたがねに比べて何倍も強力な力で締め付けが可能なクランプが、パイプクランプです。
用途としては、机の天板や本箱等の厚み、長さ共にある板の張り合わせで、部材同士を隙間なく接着をする際に力を発揮します。
パイプを使うので、重量が重く長さも1mほどあるので取り回しの際には周囲に障害物や人がいないことに留意しながら移動させる必要があります。
使い方は、締めつけ力が強いため、より締めつけの際の部材の反り防止のために下記2点に注意してパイプクランプを掛けて行くようにして下さい。
パイプクランプの掛け方の注意点
1.両端にクランプを掛ける際には、木表と木裏の上に掛けずに、木口面か木端面にパイプを乗せるように掛けること
2.クランプのパイプ部分を部材の表面に掛ける場合には、必ず木表と木裏に交互に掛けて行くこと
上記1の注意点を図でもう少し説明します。
1.上下は【2】のようにパイプ面を木端面の上に乗せて締め付ける
2.中間部分は、図の【1】のように表と裏から交互に2本〜3本クランプを掛けて締め付けて行く
所有しているパイプクランプの紹介
【Pony 5003 パイプクランプ x 6本】
*家具の全体の組み上げ時、大き目の板の張り合わせの際に使用
*反りの多い、1x4材の反りの去勢に使用
私はクランプ部とパイプがセットのものを購入出来ましたが、現在は、パイプのないクランプ部だけが購入出来ます。
現状ではクランプ部とパイプ部を別々に購入するしかないようです。
パイプ部分はオフコーポレーションのサイトから購入出来ます。
オフコーポレーションのサイトは下記になります。
補助工具
タップ・ダイス
木や金属のネジ山を作る工具です。
タップは”女(め)ネジ側”のネジ山を切るもので、ダイスは”男(お)ネジ側”のネジ山を切るものです。
ボルトの山が傷つき、ネジが途中で入らなくなった際にも修理出来ます。
木工では、部材にネジが取り付けられるようになるため、固定と取り外しが可能になり、作品や治具作りの幅が大きく広がります。
下記は、孫用のキッチンセットを作った時に水道の蛇口を作ったものです。
丸棒と回す蛇口部分に、それぞれオスとメスのネジ山を作る時に使用しました。
他にも治具を作る時、加工する箇所を固定したい部分にネジ山を彫り込む時に使用します。
【使用例】
所有している タップ・ダイスセットの紹介
【ライト精機製 LT-31】
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下地チェッカー
石膏ボードの壁に木ネジを打ちたい場合に、見えない壁の裏側にある間柱を見つけるための工具です。
壁を叩いて音で判断する方法もありますが、きちんと柱の箇所を見定めて確実な固定をしておかないと、危険な場合もあります。
所有している下地チェッカーの紹介
【左Meterk製 MK-19 右シンワ製 スマート35】
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*左のMK-19は、音と光で空間と裏にある木、金属、電気の配線等まで教えてくれます。
右の”スマート35”は、壁に細いピンを押し込んで空間と柱を見つけ出すアナログ感覚のものです。
ただ、MK-19は使い方に癖があるので、私はMK-19で電気の配線等危険のない箇所を確認しながら下調べをして、その後”スマート35”を壁に押し込み、最終確認するやり方をしています。
(現在では、Meterk製 MK-19の販売は終了しているようです)
以上