ダボの位置合わせを失敗させない秘訣

接着
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ダボは、手軽に使えるものですが、木工DIYの初心者にとっては、難易度の高い加工だといえます。

この記事では、ダボ穴の加工をして行く中で、難易度の高い2つの加工を取り上げ、失敗しない加工の手順を知ることで、木工DIYの初心者でもダボの最大の利点である見栄えのいい作品が出来るようになる秘訣をお話して行きます。

その難易度の高い2つの加工とは、下記2点です。

1.ダボで2枚の板材を接着させる時のダボ穴の位置合わせ

2.金属製ダボを棚板のストッパーとして使う場合

2.の加工方法は、ネット上で金属製のダボを紹介する記事は多く見かけますが、棚作りでこの金属製ダボの形状が丸いものを使う場合に、避けて通れない加工です。

棚の製作をしていて、移動式の棚板を作ることが難しいと感じている方の参考にして頂けたらと思います。

まず、最初に「2枚の板材を接着させる」加工にダボを使うことのメリットを押さえておきましょう。

ダボを使って板材を固定する理由

ダボで板材を接着する4つのメリット

ダボを入れるために双方の板材にドリルで穴を開け、その穴にダボを入れ、木工用ボンドで接着します。

双方の板材は、板材の内部にダボが埋め込まれ、見えない状態になります。

そのことで、下記3点のメリットがあります。

1.ボンドだけの接着より、接着強度がかなり増す

よく、木工DIYをほとんどしない人が、双方の板材の面と面にボンドを付けて接着する”イモ継ぎ”をするのを見かけます。

ダボを使うと、そんな”イモ継ぎ”よりかなり強度の高い接着力を得られます。

2.ほぞ加工より、簡単に強固な接着が出来る

ダボを使う板材の接着は、難易度は高い加工方法ですが、それよりもさらに難易度の高いほぞ加工に比べれば加工手順も少なく、失敗も少ない加工です。

当然、加工が完成するまでの時間もダボを使う方が短時間で完成します。

3.釘やネジの跡のない、すっきりとした出来ばえになる

同じように表面には、加工の跡が出ないほぞ加工と同じ効果が出せます。

それだけ、作品の出来栄えは確実にアップします。

4.手軽な作業で、端材をダボ加工で板材を有効活用出来る

木工作業を続けていると、設計図通りに切断した後に出て来る端材が増えて行きます。

それらの端材のサイズごとに、ダボで接合すれば、次回使用出来る板材として生まれ変わり、板材を有効活用が出来ます。

(私の実例を最後の「まとめ」の記事で紹介しています)

ダボで板材を接着するデメリット

デメリットはズバリ下記1点です。

ダボの位置合わせを正確にすることが、木工初心者には難しい

ダボは手軽ですが、板材を接着させるダボの加工は、2つの板材に1つのダボが埋め込まれるため、ダボの埋め込まれる穴の位置が正確でないと板材がずれてしまうからです。

ダボの位置合わせに必要な3つの条件

2つのダボ穴の深さは、同じであること

このダボを使う接着方法は、1つのダボが、向き合う板材の2つのダボ穴に差し込まれるて行く仕組みです。

2つの板材に差し込まれるダボが、最大の強度を発揮出来る長さはそのダボの長さの半分の長さのダボが、双方の板材の中に差し込まれている時です。

片方の板材に、半分より長いダボが差し込まれると、
もう片方には、半分より短いダボしか差し込まれなくなるため、その分強度は落ちます。

ダボ穴の深さは、ダボの長さの1/2 +α(アルファ)であること

プラスα(アルファ)とは、ダボの先端に付いたボンドが、その少し出来た隙間に入り込み、硬化することで、接着強度が増すからです。

深すぎると、中の隙間が広がり強度は弱くなり、浅い場合は、ダボが突き出て双方の板材に隙間が出来てしまいます。

向き合う2つのダボ穴は、上下左右共に同じ位置に開けられていること

もし、向き合うダボ穴の位置がずれていた場合、2つの板材を隙間なく密着させると、双方の板材には段差が出来てしまいます。

上下の位置のずれは、表面の出っ張りとへこみができてしまい、左右のずれは、板幅に出っ張りとへこみが出来ます。

以上の3つのポイントをクリアーした、正確な深さと正確な位置にダボ穴を開ける必要があります。

ただこの条件は、木工DIYの初心者には、かなり難易度が高い加工といえます。

私が30年ほど前に、最初にこの2つの板材をダボで接着させようとした時の手順は下記のものでした。

1.ダボ穴を開ける位置の中央に墨線を引く(向き合う板材2枚)

2.ダボを入れる箇所に目印の墨線を引く(向き合う板材2枚)

3.センターポンチで1.と2.の墨線がクロスした地点に目安の印を付ける

4.電動ドライバーにダボの直径と同じサイズのビットを付け、所定の深さ箇所にビニールテープで目印を付ける。

5.センターポンチで印を付けた箇所に、ビニールテープの箇所まで穴を開ける

この方法で何度もやってみましたが、穴の位置がずれてしまい、うまく出来ませんでした。

その上手く行かなかった原因を今考えてみると

・墨線が正確だったのかが疑問

・センターポンチを打つ箇所が、微妙にずれてしまっていた

・電動ドライバーが傾き、ダボ穴が傾いている可能性がある

・穴を開けて行くうちに、深さの目印のビニールテープがずれてしまっていた

でも、安心して下さい。

これをDIY木工の初心者でも解決出来る秘訣が2つあります。

1.「ドリルストッパー」(ドリルスタンド)と「ダボ用マーキングポンチ」を使う

2.「センターダボ穴治具」を使う

上記1.の加工手順をこれから説明して行きます。

2,の方法は、下記の記事で説明しています。

ダボ穴治具を使う加工方法の方が、より簡単なので、併せてその記事も参考にしてみて下さい。

ダボ用マーキングポンチとドリルストッパーを使う

木材の接着にダボを使う時の難易度の高い3つの条件も、「ダボ用マーカーポンチ」と「ドリルストッパー」を正しい手順で作業をしていけば、その条件をクリアーすることが出来ます。

また、その条件をクリアー出来る「ダボ穴治具」を使う方法より、少ない費用で出来るのも、魅力です。

必要な工具等

・電動ドライバー・ドリルビット(木工用)6ミリ、8ミリ、10ミリ

・木製ダボ:6ミリ、8ミリ、10ミリ

・ダボ用マーカーポンチ:6ミリ用、8ミリ用、10ミリ用

・ドリルストッパー:6ミリ用、8ミリ用、10ミリ用(出来ればドリルスタンド)

・センターポンチ

・木工用ボンド

・濡れた絞ったウエス

*使用する部材の板厚に応じてダボの直径とそれと同じ直径の工具類を選んでください。

ダボ用マーカーポンチとドリルストッパーを使うダボ穴加工の手順

今回は、板厚18㎜の板材にダボを埋め込んでいきますので、ダボの大きさは半分の8㎜を使用します。

【8㎜ダボ用マーカーポンチ】

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1.ダボ加工をして板材を貼り合わせる片面の木端面の中央に墨線を引く

(この加工はダボ用ポンチの場所を正確に反対側の面に写す仕組みなので、目安線として考えて下さい)

2.張り合わせの面の厚みを考慮してダボの入る穴の大きさ考慮して使用するダボの直径を決める

板厚が20ミリを超えるような場合には、2列にした方が安心です。

3.張り合わせる長さから、強度に必要なダボの個数を決め、その個数分の穴の位置に目印線を描く

 

4.センターポンチで、正確に目印線にしるしを付ける

 

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6.電動ドライバーで穴を開ける

ダボ加工を失敗しない秘訣は、板材に直角の穴を開けることです。

電動ドリルは、どうしても傾いてしまので、ドリルスタンドを使うことをお勧めします。

【ドリルスタンド】

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ドリルスタンドは、ストッパーで深さ調節も出来ます。

木端面や木口面の穴あけは、面積が小さいためにドリルスタンドの底面が安定しません。

端材を当てて加工する板材の面積を広げ、必要に応じてクランプで固定してドリルスタンドの底面が安定するようにして下さい。

深さの調節ネジを固定し、電動ドライバーでストッパーの位置まで穴を開けて行きます。

7.他のセンターポンチの目印にも同様に穴あける

 

8.ダボ用マーカーポンチの針状の部分を上にして穴にポンチを差し込む

 

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9.ダボ用ポンチが入った板を、接着する板材を敷板の上に乗せ、直線状に並ぶように当て木に沿わせて近づけ、強く双方の板を密着させる

この時敷板と当て木をする理由は、2枚の板材の平面性と、2枚の板材の直線性を確保するためです。

 

【上の当て木に沿わせたまま、2つの部材を慎重に近づける】

 

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【ダボ用マーカーポンチの中央の爪の跡が付けられる】

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留意点:目印となる穴が明確でないと誤差の原因になるので、双方の板を強く押し付けること

10.双方の板を離し、ダボ用ポンチの跡が加工していない側のの木端面に残っていることを確認する

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11.まだ穴を開けていない側の板をクランプで固定し、ダボ用ポンチの印が付いた箇所に、センターポンチで、穴あけ用のガイドの目印を付けて行く

12.穴あけ用ガイドの目印にビットの先端を慎重に当て、電動ドライバーを垂直に立て、ストッパーで止まる位置まで穴あけを進める

13、穴あけポンチを入れていた側の板からポンチを取り出し、開けた穴の数だけダボを押し込んでいく

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14.仮組みをして両の小口面がきちんと隙間なく接着出来ることを確認し、穴に入るダボ全体と相手側のダボ穴の中、木口全体に木工用ボンドを塗る

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15.はみ出した木工用ボンドをしぼった濡れウエスで拭き取る

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16.クランプで圧着するとさらにボンドがはみ出すので、再度ウエスでボンドを拭き取り、3〜4時間以上乾かす

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上下のクランプの圧着で部材が反るような場合は、必要に応じてクランプで補完する

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金属製ダボを使う時の失敗しない棚板の加工

金属製ダボを使う時には、そのダボの棚板が乗る箇所の形状を確認した上で購入する必要があります。

【棚板の加工が必要なダボ】

画像出典:Amazon

この金属製のダボを使う場合、棚板が乗る箇所は曲面なので、その場合は、下記加工手順で棚板への加工が必要になります。

how-to-use-metal-dowel

【棚板の加工が不要なダボ】

画像出典:Amazon

YFFSFDC 棚ダボ 差し込みタイプ

棚板への加工手順

必要な工具

・クランプ・センターポンチ

・ノギスかスケール

・ドリルスタンド(ドリルストッパー)

・電動ドリル

・棚板が当たるダボの直径に近い(ダボの直径より大きい)木工用ビット

・彫刻刀

・サンドペーパー(#120)

【加工手順】

1.棚板に加工する板を2枚を合わせ、加工する面を上にしてクランプで固定する

2.棚板を乗せた時にダボが当たる面に墨線を引く

(設計図には、棚の側面のダボを固定する位置を明確にしておく)

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2.ダボが当たる墨線と合わせた2枚の板の中央の位置にセンターポンチで目印を付ける

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3.棚板に当たる部分のダボの直径を測る

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4.棚板に当たるダボの直径に近い木工用ドリルビットを選ぶ

(この場合は、直径8mmのビット)

5.棚板に当たるダボの長さを測る

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6.棚板にドリルの深さになるラインに墨線を入れ、ドリルスタンドを乗せ、ビットを少しづつ出し、引いた墨線の目印に刃が来る位置でドリルスタンドの深さ調整ネジを締める

【ドリルスタンドの深さ調整ネジ】

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【ダボの長さに引かれた墨線とドリルの刃の位置】

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8.ビットをセンターポンチで押した目印に当て、電動ドライバーでストッパーの箇所まで穴あけを開始する

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9.穴あけが全て完了したら、クランプを外し、穴の加工跡を確認する

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10.特に穴の一番下にはバリが残るので、彫刻刀でバリを取り、必要に応じて、サンドぺーパーの#120で加工跡を仕上げる

revising-of-the-holes-by-carving-knife

 

11.棚板に当たるダボの箇所を当てて加工したサイズが適正か確認する

必要に応じて、彫刻刀で補正する

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12.完成

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<クリックで拡大>

 

 

まとめ

木製ダボを使う2枚の板材の接着は、最も多くおこなわれる加工方法です。

難点は中々段差なく2枚の板材がぴったりと接合した加工が出来ないことです。

ただ、この加工が綺麗に出来るようになると、記事の最初のメリットの項目で書いたように、徐々に溜まって来る端材を有効活用出来る点もとても大きいと感じています。

そんな実例を1つお話しします。

昨年、木工作業をする部屋の壁面を取り外し可能な「ラブリコ」を使い、1x4材を一面に貼ってリフォームしました。

【リフォームした自宅の壁面】

wood-wall-in-my-house

<クリックで拡大>

かなり大量の1x4材を使用しましたが、貼る箇所に応じて、1枚板を切断するため、どうしても端材が出て来ました。

そんな端材をダボで接着したものも壁面に使用したため、ほとんど半端な端材は残らず、購入した材を有効に活用出来ました。

もし、こんな自分だけの壁面収納に興味のある方は、賃貸住まいでも手軽に自分好みの壁面作りをする方法を紹介していますので、覗いてみてください。

 

 

皆さんも、是非このダボを使う加工方法を身に付け、見栄えのいい作品を作ることと同時に、端材の有効活用にも役立てて頂けたらと思います。

以上

 

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