丸ノコの使い方

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丸ノコの安全な使い方

切断工具としての丸ノコは、木工DIYの初心者にとっては扱いが難しいのこぎりより、治具を使えばはるかに正確に早く、しかも綺麗な切断が出来ます。

一方、丸ノコを使おうとしても、騒音が気になるという方も多いでしょう。

そんな方には、静音にも配慮した正確な切断が可能なお勧めの丸ノコを別の記事で紹介しています。

この記事を読んで丸ノコに興味を持った方は、そちらの記事も参考にしてみて下さい。

 

丸ノコは、確かに便利な道具ですが、電動工具なので危険性もあります。

最初に電動工具全般に言える安全の注意事項をお話ししておきます。

それは、「手袋をして電動工具を使わない」ということです。

手袋をしていることで、万が一高速で回転する電動工具に指が触れると、手袋が回転する刃に巻き込まれてしまう危険性があるからです。

このサイトではいい作品を作る条件として、安全性も条件の中に入れています。

私の推奨する丸ノコを安全で、しかも同時に正確な切断が出来る使い方は下記のものです。

1.丸ノコの刃を下に向け、丸ノコ本体を移動させて切断する2.5mm程度の敷板を下に敷く

3.自作丸ノコガイドを使用して切断する

理由1)刃を指先から遠くする

理由2)キックバックの防止し、切断面のバリを少なくする

理由3)木工初心者でも正確な直線を切断出来る

自作の丸ノコガイドについての詳細は、下記の記事を併せて参照してみて下さい。

丸ノコの危険度を少なくするには

丸ノコの刃を下に向ける

刃が剥き出しで上を向いているテーブルソーとは違い、丸ノコの刃は絶えず下を向いて回転しているため、刃と作業者の手は離れた状態で切断が完了出来ます。

テーブルソー

丸ノコのキックバックを防止する

高速で回転する丸ノコの刃による、もっとも危険現象は”キックバック”と呼ばれるものです。

キックバックの起こる条件は、丸ノコの刃が板材で挟まれ、動きにくくなったに起こります。

テーブルソーでキックバックが発生すると、丸ノコの刃は固定されているため、暴れ出すのは板材側です。

最悪の場合、板材が手前にいる作業者に向かって飛んで来ることになります。

それに対して、このサイトでは、切断しようとする板材を敷板の上に乗せ、固定し、丸ノコ本体を手前から向こう側に向けて動かして切断して行きます。

刃は作業者とは反対に向かって回転しています。

万が一、キックバックが起きても動かしている丸ノコ本体が多少衝撃を感じる程度で危険性はテーブルソーに比較して遥かに少ないと言えます。

ただ、丸ノコの刃を下に向けて丸ノコ本体を動かしても、加工の段取りを間違えるとキックバックは発生します。

丸ノコがキックバックを起こす2つの原因

1.板材の下の空間部分の上に丸ノコを移動させて切断する場合

図で示すとこんな状態です。

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この事例は、角材を切断する板材の下に置いたことで板材の下に空間が出来ています。

そこに丸ノコを板材の上に置いて切断しようと動かして行くと、丸ノコの重みで徐々に板材が下方へ反り、丸ノコの刃が板材の双方から挟み込まれてキックバックが発生する可能性が高くなる事例です。

 

2.丸ノコの刃が曲線を切断しようとした時

当たり前の話しですが、丸ノコのは直線を切断する工具です。

でも、何らかの理由で丸ノコの刃が曲線を切ろうとした場合、上記1と同じように刃は板材に挟み込まれ、キックバックを起こしやすくなります。

良くある場面は、フリーハンドで丸ノコを動かした状態の時です。

自分は真っすぐに切断しているつもりでも、いつの間にか曲線を切断しようとしている場合があります。

それに対して自作の丸ノコガイドを使用すれば、直線性が確保されているので、結果キックバックの防止も兼ねていることになります。

丸ノコの刃の突き出し量がいつも最短

板材の下に敷板を敷くことで、丸ノコの刃の出具合は、絶えず板の厚みプラス2,3ミリ分しか出ません。

テーブルソーや板材を作業台の端で切断して、板厚よりもかなり刃を出している場面を多く見かけます。

万が一丸ノコがキックバックを起こし、丸ノコ本体が想像しない動きをした時を想像して貰えると、刃が必要以上に出ていないことが、安全面で重要であると理解して貰えると思います。

敷板を敷くことで、切断面下部のバリの発生を少なくする

別の記事、貫通する穴の加工をする時の注意点でも説明しましたが、貫通する穴を開ける場合には、下に当て木しないと大きなバリが出てしまいます。

切断の場合には、穴あけよりも刃が木材に当たる量は少なくなりますが、刃部材の最下部に密着した敷板があることで、バリの発生をある程度押さえることが出来ます。

切断面に余計なバリが少ないと、次のヤスリ掛けをする手間も少なくなります。

敷板を置かないで切断した場合でバリの発生を比較した結果

【敷板なし】

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【敷板あり】

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丸ノコの使い方 ━ 自作丸ノコガイドの使い方

丸ノコの刃の出具合を調節する

私の推奨する丸ノコの使い方は、自作の丸ノコガイドの上に置き、切断する板材の厚みに応じてその都度刃の出具合を適量にして行きます。

敷板を敷いて切断を開始すると、丸ノコの刃を覆う安全カバーが自然に動き、丸ノコの刃が剥き出しになる量を最小限にしてくれます。

切断に必要な丸ノコの刃の出具合は、板材の厚みプラス1mm〜2mm程度余計に出ていれば充分です。

1.安全のため、丸ノコの電限ケーブルがコンセントから抜けていることを確かめる

2.敷板の上に切断する板材を置き、その上に自作丸ノコガイドを墨線にぴったり合わせて乗せる。

3.丸ノコのベースプレートの左側を治具のガイドフェンスにピッタリと合わせてを乗せる。

4.丸ノコの刃の深さ調整ボルトをゆるめ、ベースプレート左手で浮き上がら

ないように、押さえる。

 

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5.刃を覆う、ガイドカバーを前方に押し下げる

 

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6.左手で丸ノコのベースプレートが治具の上にぴったりと付くように押さえると、丸ノコの自重で刃が下りて敷板に付いた時点で停まるのを確認する

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6.保護カバーを右端に倒していた手を離し、左手で丸ノコのベースプレートを下に押さえたままで右手で深さ調整ナットを締めて刃の出具合を固定する

丸ノコの動かし方

1.電源ケーブルをコンセントに入れる

2.丸ノコの刃が切断する板材に接触していないことを確認した上で、トリガーを入れる

3.ゆっくりと丸のこを前に進め、切断を開始する

この時、丸ノコのベースプレートの左側がガイドフェンスから離れないことを意識して前に押し出して行く

4.丸ノコの音が変わり、負荷がなくなったことを感じたらトリガーを離す

(丸ノコの刃の回転が止まるまでは、丸ノコを動かさずにそのまま停止しておく)

5.丸ノコの刃の回転が停止した状態で、丸ノコを安全な場所に置き、切断状態を確認する

丸ノコを安全に使うための7つのポイント

丸ノコの刃に指が触れる作業は、必ず電源ケーブルを抜いておく

刃の出し具合を調整したり、刃を交換する場合等何らかの状況で丸ノコの刃に指が触れる作業の時には、必ず電源ケーブルは抜いておく癖を付けて下さい。

誤ってトリガーのスイッチを入れてしまう危険があるためです。

 

丸ノコのトリガーを入れる時は、板材に刃が当たっていない状態を確認

切断を開始する際に、刃が板材に当たっていないことを確認した上で、トリガーのボタンを入れて下さい。

板材に刃が当たっている状態でトリガーのスイッチを入れると、刃が回転しようとする瞬間、板材という障害物に刃が当たり、丸ノコを持つ手に衝撃を与えます。

丸ノコの作業の開始時は、板材と刃が離れていることを確認してからトリガーを入れ、刃が周り始めて回転が安定してから丸ノコを前進させて下さい。

切断完了後、刃の回転が停止してから丸ノコを動かす

切断が終わっても、刃の回転が停止するまでは丸ノコは動かさないで下さい。

万が一、切断する板材が残っているまま急に丸ノコを動かすと、キックバックが起こる可能性があります。

丸ノコの切断面が直角かどうかを確認する

丸ノコを購入後、まずしなくてはならないことは、丸ノコの刃とベース面がきちんと直角になっているかどうかを確認することです。

メーカーの出荷時に、だいたいの直角の調整はされていますが厳密ではないので、必ず確認しましょう。

(お持ちの丸ノコの説明書に従って下さい)

確認と調整方法

用意するもの

・丸ノコ

・試し切りをする材:2x4材等 厚み30ミリ以上 長さ300ミリほどの板材 1枚

* 板材に厚みのあるものを選ぶことで、切断面にスコヤの定規面を安定させて乗せることが出来るので、切断面と木口面との直角が正確に測定出来る

・切断ガイド用板材:板厚 18ミリ幅50から100ミリ長さ300ミリほどの板材 1枚

・ベニヤ厚み5ミリ (敷板として使用)

・クランプ

 

1.安全のために、必ず電源ケーブルをコンセントから外しておく

2.丸ノコのを逆さまにして、ベースを上にして、可動する保護カバーを動かし、刃を出す

3.スコヤをベースと刃の表面の2面にぴったりと当て、直角かどうかを確かめる

4.この時点で刃とスコヤの間に隙間が出来ているようなら、角度調整ノブが緩んでいる可能性が高いため、一度ノブをゆるめ、直角を確認しながら再度調整ノブを締めていく

(角度調整ノブが何処にあるかは、その機種の取扱説明書を参照して下さい)

以下、実際に材を試し切りをして、その切断面の直角を確認ながら微調整をしていく

5.作業台の上にそのまま切断した板材を乗せて試し切りをすると、作業台に丸ノコの刃が通ったキズが出来てしまうため、切断する板材の下に厚み5ミリほどのベニヤ板を敷く

(これは、作業台に出来るキズを防ぐためと、切断時の板材の底面付近のバリを防止するため)

6.試し切りをする板材(2x4材の38ミリ程度のもの)と切断ガイド用の材(切断する材の長さよりも長いもの)を用意し、丸ノコの左のベース面がガイド板に沿って動くと板材が真っすぐに切断出来る位置であることを確認する

7.切断する板材は、作業台の端と面一(ツライチ)になるように置く

このセッティングにすることで、丸ノコを前進させて切断を進める際に、刃を覆う防護カバーが自然に上に上がり、丸ノコの刃がスムーズに板材に当たって切断が開始出来る

7.切断する板材とガイド板の双方が直角になっていいることをスコヤや差し金で確認し、切断する板材を作業台にクランプで固定する。

7.丸ノコの切り込み深さ調整ネジをゆるめ、丸ノコ切断ガイドと丸ノコのベースの左側がぴったりと当てた位置で右手で保護カバーを押し上げる

8.片手で防度カバーを押し上げたまま、左手で丸ノコのベースを押し下げ、ぴったりとベース部分が切断する板材に平らになっている状態にする。

9.丸ノコの重みで刃が下に敷いたベニヤ板まで着地したことを確認し、防護カバーを押し上げていた右手を離し、深さ調整ネジを締めて刃の深さを固定する。

(下に敷いたベニヤ板に刃がきちんと接地していない材は切り落とせなくなる)

8.丸ノコの電源をコンセントに差し込み、丸ノコの刃が切断する材に当たっていないことを確認した上でトリガーを押し、丸ノコを左のガイド板にベースの左側面が当たっていることを意識しながら、ゆっくりと前進させて材を切断して行く。

切断開始時に、丸ノコの刃が切断する材に当たっていると、キックバックの反動が起きてしまう。必ず切断を開始する際には、刃が材に当たっていないことを確認し、トリガーを押し、空回りの状態からゆっくりと丸ノコを前進させていくこと

 

9.切断が終わった時点で、トリガーを離し、刃の回転が完全に止まったことを確認するまで、丸ノコは切り終わった位置で停止させておく

切断部分がまだ残っているのに、刃の回転が終わらがないうちに丸ノコを急に持ち上げると、キックバックの反動が発生してしまう危険性がある。
刃の回転が完全に止まったことを確認してから、丸ノコ本体を動かす癖を付けておくこと

 

* 途中で丸ノコのベースプレートの左側がガイドフェンスから離れてしまうと、真っすぐな切断が出来ない。

*丸ノコの前進が足りない状態でトリガーを離してしまうと、板材を完全に切り落とせていない状態になる。

どちらも、再度、上記8.9.の手順を繰り返すことで、切断のやり直しが可能

9.切断面をスコヤを当て、材の表目と切断面が直角になっているかを確認す

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直角でない場合には、角度調整ネジを回し、微調整をした上で再度切断し、直角であることが確認できるまで試し切りと微調整を繰り返して行く

刃とベースプレートの平行度の微調整

丸ノコの刃とベースプレートが平行になっていないと、いくら墨線が正確に書かれていも正確な切断は出来ません。

また、自作の丸ノコガイドを使った時には、ベースプレートがガイドフェンスに沿って動くのに、刃は別の報告を向いていると、刃に大きな負担も掛かってしまいます。

用意するもの

・丸ノコ

・端材(厚み20㎜、長さ50㎜ほどのもの)

・シャープペン(鉛筆)

1.安全のために、必ず電源ケーブルをコンセントから外しておく

2.下記画像の箇所の平行度調整用六角ボルトを六角レンチでゆるめる

(お持ちの丸ノコの説明書に従って下さい)

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2.保護カバーを押し上げ、刃の後部に用意した端材を押し付け、刃からベースプレートの端の位置に墨線を引く

 

 

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3.木片を同じ向きのまま、刃前部に押し当てて、墨線の位置が同じ位置に来るかどうかを確認する

 

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4.墨線が一致しない場合は、丸ノコ前部にある平行度微調整用ネジを動かして墨線が合うように調整する

 

以上

まとめ

丸のこは、のこぎりの切断よりも早く、正確な切断が出来る便利な工具ですが、危険度も高いものです。

私は丸ノコの危険度を少なくするために、丸ノコの刃を下に向け、下に敷板を引くことで木工DIYの初心者の方でも安全な作業としてお勧めします。

同時に、丸ノコのベースプレートをガイドフェンスに沿わせて切断する自作丸ノコガイドを使うことで、正確な直進性も簡単に出来るようになります。

そのためには、丸ノコのベースプレートと刃の直角性とベースプレートと刃の平行性を事前に確認し、必要に応じて調整しておく必要があります。

少し面倒な確認作業ですが、一度確認しておけば、そう狂うものではないので必ず確認するようにして下さい。

この安全への注意と正確な切断のための確認作業を実行することで、これから作るあなたの作品は、きっと以前とは全く違う、レベルの出来ばえになって行くはずです。

以上

 

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