木工用ビスケットとは
木工用ビスケットは、まるでお菓子のビスケットに似たダボと同じように2枚の板材を接着する時に使用します。
【ビスケット】
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接着方法は、ダボと同じように、板材の中に入って見えなくなります。
広葉樹のブナの圧縮材で出来ているため、塗られたボンドが乾くと膨張し、強固な接着が得られます。
テーブルを作った時に、テーブル面を幅の広い板材1枚で製作しようとすると、材料費が高くなってしまいます。
それを避けるたけに、ビスケットは一定の幅の板材を横に並べて接着して行く板剥ぎ(いたはぎ)をする時に使われることが一般的です。
木工用ビスケットの種類
ビスケットはサイズで3種類に分かれています。
幅(mm) | 長さ(mm) | 厚み(mm) | |
#0 | 15 | 47 | 4 |
#10 | 19 | 53 | 4 |
#20 | 23 | 60 | 4 |
一般の木工作業では、#20が最も使われる頻度が高いサイズです。
木工用ビスケットのメリット
木工用ビスケットとダボは、同じように2枚の板材の内部に差し込まれ、その接着強度を高めるものですが、その違いには大きな差があります。
接着強度がダボより強固
一般に使われるダボの直径は大きいもので直径10mmのものです。
それに比べビスケットの長さは#10でも約倍の長さの20mmの木片が板材の中に差し込まれます。
ダボは小型の作品で手軽に使い、ビスケットは、中型から大きな板面が必要な時に、力を発揮するといいったように、作る作品の大きさや使う時に要求される強度によって異なって来ます。
加工はダボよりも簡単
木製のダボを使った2枚の板材の接着の加工手順は別の記事「ダボの位置合わせを失敗させない秘訣」で説明していますが、木工DIYの初心者にはかなり難易度の高い加工方法です。
その理由は、向き合う2枚の板材に共通して開けるダボ穴の位置きめが、上下、左右共に同じ位置に開いていないと、ダボを入れるとずれてしまうからです。
ダボを使う加工方法については、そちらの記事も参考にして下さい。
後ほど、トリマーでビスケット加工をする手順を説明しますが、木製のダボ穴加工より、はるかに失敗しないで加工が出来ます。
それは、左右の位置決めは「ビスケット用墨線治具」を使うと、左右の加工する位置きめが簡単に出来ます。
上下の位置決めは、トリマーを使えば一度ビットの加工位置を決めてスタートすれば、上下の位置はもちろん、板材の直角も確保されて加工できます。
専用の工具を使わなくても、トリマーで加工が出来る
ビスケットを加工する、専用の工具とはビスケットジョイナーです。
【ビスケットジョイナー】

画像出典:引用元の名称
確かにこのビスケットジョイナーがあれば、トリマーよりもさらに簡単にビスケット加工が出来ます。
価格は1万円代からありますが、きちんとした製品だと最低でも2万円以上します。
プロではない私達がビスケット加工をする頻度を考えると、他にも有効活用出来るトリマーで加工出来るメリットはとても大きいものです。
木工用ビスケットのデリット
トリマーか専用工具がないと加工できない
木工用初心者で、トリマーやビスケットジョイナーを持っている方は少ないと思います。
また、興味はあっても自宅の木工をする作業環境から、音が気になる方は電動工具を使うことに躊躇してしまう方も多いと思います。
静音に配慮したトリマーで
音が気になる電動工具は、下記だと思います。
・丸ノコ
・ジグソー
・トリマー
・電動サンダー
このサイトでは、木工DIYの初心者の方は、難易度の高い手工具ではなく、電動工具を安全面に留意しながら使いこなすことが、レベルアップの近道だと推奨しています。
下記の2点のトリマーは、どちらもトリマーのモーターの回転数を調整出来る機種です。
また、トリマーは、頻繁に先端のビットを取り換えることと、ビットの突き出し量を変える工具です。
この2機種は、どちらもビットの交換がワンタッチで出来る使い勝手のいいものです。
マキタの方は、バッテリで駆動するので、マキタのバッテリと充電器がない方には、価格が高くなってしまう点が難点です。
ただ、その分、電源ケーブルがないので、トリマーの取り回しはとても楽になります。
トリマーは、高速で回転するほど、綺麗に加工出来ますが、同時に作業時の騒音が高くなります。
その回転数を下げることが出来るので、静音に配慮し、さらに便利な機能の多いトリマーとして、お勧めのものです。
別の記事では、静音だけではなく、トリマーにあるととても便利だと感じる機能を持つ、お勧めのトリマーを4台紹介しています。
木工用のビスケットの加工に興味があるけど、まだトリマーを持っていない方は、そちらの記事も参考にしてみて下さい。
板剥ぎ(いたはぎ)時の隙間をなくすための事前加工
2枚の板剥ぎ(いたはぎ)の隙間をなくす秘訣
木工用ビスケットを使う加工の典型的なものは、板剥(いたはぎ)をする加工です。
仮にビスケットを入れなかった場合、板と板の間には隙間は全くないでしょうか?
極端な隙間は無くても、2枚の板を剝ぎ合わせたことがすぐに分かってしまう状態なっていることは、良くあります。
もちろん、敢えてアンティークな古材を使ったような状態を目指している場合もありますが、高級感のある仕上げにしたい時もあると思います。
ビスケット加工を始める前に、その隣り合う2枚の木端面の隙間を無くす加工方法を紹介します。
その加工方法は、下記になります。
【加工の全体像】
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但し、板をこのままの状態で、手前から向こう側に削るのは、通常のトリマーの動きなので、問題ありませんが、2回目の上から下へトリマーを動かすことは、慣れないと難しい加工です。
これは、手前からか向こう側への動かす時、刃の回転方向から、トリマー本体は自然に治具のガイドフェンスの側に動こうとするため、コントロールは容易です。
ところが、トリマーを向こう側から手前に動かす時は、トリマーは、ガイドフェンスとは逆の向きに動こうとするため、コントロールが難しくなるからです。
これを解消するために、1回目は普通に手前から向こう側に加工し、2回目の加工は板の向きを逆にして、手前から向こう側に動かします。
尚、向き合う木端面をほんの少しですが、削るため、板材の幅は小さくなってしまいます。
板剥ぎをする各部材は、設計図よりも少し大き目のサイズで各板材を切断しておく必要があります。
その後ビスケット加工が完了してから、設計図通りの幅のサイズに両端を切断します。
これは、プロの製作過程でも行われる行程なので、部材を切断する時に、各部材にどんな加工をする予定かを頭に入れておく必要があります。
最初の部材の切り分けは、少し大きめのサイズで切断しておき、組み立てる直前に設計図通りの寸法に切断して整えて行くことが作品を設計図通りの寸法で完成させる秘訣です。
隙間をなくすためのトリマーの加工手順
1.向き合う板の上下の向きが分かるに目印を付ける
接着する2枚の板面の上になる方に「上」と書いておきます。
これは、2回目の加工時に、板の向きを逆さまにするための目印です。
【接着させる2枚の板面】
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2.トリマーの治具を乗せ、板材を切断する位置とトリマーのビットの突き出し量を確認する
トリマーに、一番切れ味のいい10㎜のストレートビットを固定し、「10㎜用トリマー自作治具」を上記画像の向かって左側の板材の上に乗せ、ほんのわずかだけ、木端面全体を削るようにセッティングする。
*6mmのストレートビットでも構いませんが、10㎜のストレートビットは切れ味がとてもいいのため推奨します。
*6mm用のビットと10mm用ビットの直径は違うため、「10mm用ストレートビット用治具」を別途作る必要があります。
【トリマー治具をほんのわずか木端面全体を削る位置でセッティング】
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トリマーストレートビット用の治具について、まだ記事を見ていない方は、そちらの記事も参照してみて下さい。
3.木端面全体を削るので、板材の下に敷板を引き、トリマーのストレートビット(刃)は、敷板に上に軽く乗る位置で固定する
【トリマーのビットの突き出し量のセッティング】
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4.加工開始
トリマーのビットが削る板材に接触していないことを確認し、トリマーのトリガーを入れ、ゆっくりと前進して切断を開始して下さい。
5.加工跡の切りくずを確認する
トリマーの切れ端が、カンナで削ったように薄く削り出されている程度が理想です。
6.2回目の加工のトリマーのセッティングをする
2回目の加工は板を逆さまにして治具をセッティングします。
向き合う木端面を加工するセッティングにしてあることを確認して下さい。
7.2回目の加工開始
1回目と同様の手順で加工を開始します。
8.向き合う板材を密着させ、加工後の隙間の状態を確認をする
2回目の加工が完了したら、再び板の向きを最初と同じ位置(「上」と書いた文字が並ぶ位置)に戻し、隙間の状態を確認して下さい。
きっとびっくりするほど、向き合う板材の木端面の隙間がぴったりと隙間がなくなっていると思います。
これは、目では分かりませんが、トリマーの削る面は、触っても気付かない程度の僅かな凹凸が出来ています。
それを利用し、トリマーの進む向きを変えた木端面を向き合わせることで、その凹凸がぴったりと相互にはめ込まれたためです。
プロや工作機械が仕上げたような精度の高い木端面の加工に、この加工方法が応用出来ます。
木工用ビスケットの加工手順
ビスケットを入れる位置を決める
2枚以上の板材を板剥ぎが完成した状態にして、ビスケットを置き、入れる位置を決めたら、ビスケット中央の位置に目印を書きいれる
ビスケットの中央に「ビスケット用墨線治具」で墨線を引く
各ビスケットの中央に入れた目印線を目安に、差し金を使って、木端面に直角に墨線を少し長めに入れて行く
*墨線が短いと「墨線治具」を重ねた時に、i治具の位置合わせの精度が曖昧になります。
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「ビスケット用墨線治具」で加工の開始・終点の墨線を引く
「#20用ビスケット用墨線治具」とは、下記のように#20のビスケットの長さの60mm用専用の墨線治具です。
厚さ5mm程度の板材の底面とビスケットの中央の墨線に合わせるため、中央に窓を開けた板材を貼り合わせたものです。
窓の空いた板材の中央には、ボールペンで墨線と合わせるガイド線を入れておきます、
この治具の製作時のポイントは下記2点です。
1.窓枠の空いた板材の中央に引かれたガイド線は、治具の幅の中央線であること2.底板部分とその上に飛び出している窓枠の板材の角度は90°であること
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5mmの治具の厚み部分を加工する板材に押し当て、治具の窓枠から、板材に引かれたビスケット中央の墨線と治具の中央に引かれたガイド線を合わせます。
板材に引かれた墨線と治具のガイド線が合った地点で、治具上部の幅60mmの板材の両側に墨線を引くことで、#20のビスケットの長さ60mmの墨線を引くことが出来ます。
【ビスケット用墨線治具の墨線の引き方】
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治具作成に必要な資材
(シナ)合板:5mmx80mmx120mm 1枚
5mmx30mmx180mm 1枚
必要な工具
ファスナービット 直径18mm(サイズは自由に決めて下さい)
電動ドライバー
木工用ボンドまたは両面テープ(2枚の板材の接着用)
*中央の幅30mmの板材の幅は#20のビスケットの長さであり、加工の開始地点と終点を墨線で書く重要な長さなので、必須です。
この幅を#10や#0番のビスケットの長さに変えれば、そのサイズ専用の墨線治具になります。
他のサイズは自由です。
直径18mmの円形の切り抜きの部分の大きさも、ビスケット中央の墨線が見えやすけれ大きさは問いません。
【墨線治具で墨線が引かれた状態】
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ビスケットジョイントカッタービットの特徴
トリマーに取り付けるビスケットジョイントカッターは、下記の特徴があります。
ジョイントカッターは特殊なビットなので、必ずしも軸の直径が、国内で一般的な6mmではない場合があります。
私の持っているジョイントカッターもアメリカ製のため、直径が1/4インチの6.35mmのため、コレットチャットを6.35mm用に交換して使っています。
通常のトリマー用ビットと同じ、6mmのものであれば、コレットチャットの交換は不要です。
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カッターの左側にあるコロ(左から#10,#0用)を下のレンチで交換可能です。
木端面の横から溝を掘るビットなので、刃の厚みはビスケットと同じ4mmです。
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ビスケットジョイントカッターは、木端面の横から溝を掘るビットなので、当然、刃先が横に大きく広がった形状をしています。
画像のように、トリマーのベースプレートの中央に空いている円形の隙間からはみ出ししまいます。
一方通常のビットであれば、トリマーのベースプレートを外し、先にビットを取り付けてから、ベースプレートの中央の空間をくぐらせて、ベースプレートを固定すれば済みます。
ビスケットジョイントカッターの場合は、べースプレートを外した状態でトリマーに取り付けてしまうと、ベースプレートに当たって、ベースプレートが取り付けられなくなってしまいます。
下記のビスケットジョイントカッターは、ビットの軸径が6mmなので、コレットチャットの交換が不要で取り付けられるのでお勧めです。
ジョイントカッタービットのトリマーへの取り付け方
ベースプレート先に取り付け、刃を動かして突き出し量を決める
*以下の作業は、必ずトリマーの電源ケーブルがコンセントから外した状態で行って下さい。
ベースプレートを先に取り付け、その状態でジョイントカッターを差し込みます。
この時、ベースプレートは一番奥まで押し込んでおき、固定はまだしないでおいて下さい。
ジョイントカッターは逆に根元まで押し込まず、刃自体を動かすことで、刃を出す量を調整して行きます。
【求る刃の突き出し量を想定し、少し余裕のある刃までの距離を確認】
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先に目安として、#20のビスケットを加工する時の木端面の中央に来る刃の位置を計算しておきます。
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今回は、厚さ18mmのパイン集成材を使用するので、刃の中央部分が、9mmの位置に来ると木端面の中央に刃が来ます。
刃の厚みは4mmなので、木端面の上下からの距離は、9mm-2mm=7mmの位置に刃の上部と下部が来ると、ちょうど木端面の中央にビスケットが入る溝が彫られることになります。
次に、スコヤでベースプレート下部から7mmプラス1mm程度の余裕を持たせた距離まで差し込んだ刃を上下させて距離を調整します。
長さが足りない時は、刃を伸ばし、距離があり過ぎる場合には、奥へ差し込みます。
*この中央の距離の確認は、切断強度には大きく影響しないため。厳密なものは不要です。
だいたいの刃の出具合の距離が定まった時点で、今まで一番奥に押し込んでおいたトリマーのベースプレートを差し込んだ刃の方へ近づけて行きます。
この時、ベースプレートの上のトリマーの下部の空間のある箇所を見ると、ビットを止める2つのボルトのナットが見えて来ます。
【ベースプレートを刃に近づけた状態】
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ジョイントカッタービットをトリマーに固定する方法
この状態でビットを固定する2つスパナをそぞれのナットにはめ込みます。
ビットを固定する時は、大きいナットのスパナは右に回すので、左側に傾く位置でスパナをナットに差し込んで下さい。
一方小さい方のスパナは右側に傾く位置で差し込んで下さい。
【ビットを締めるスパナの位置】
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ちょうど、スパナがV字になった状態で、指をパーからグーにするようにスパナを指で握って閉じて行くと、2つのナットが締まります。
最終的なビットの突き出し量を確認する
これでようやく、通常のトリマーの形になりました。
最終的に、ベースプレートからカッターの上の刃までの距離が7mmの地点をスコヤで確認し、ベースプレートを固定します。
18mmの板厚を横から確かめると、ビスケットジョイントカッターの下部にあるコロの部分が作業台に接触することが分かりました。
1枚材を下に重ね、コロが移動出来るようにしました。
【横からビスケットジョイントカッターの動きを確認】
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*ここまでの作業は、必ず電源プラグをコンセントから外した状態で行って下さい。
ビスケットジョイントカッターの加工の開始
加工する板材は、当て木と一緒に動かないようにクランプでしっかり固定して下さい。
*当て木の木端面と加工する板材の木端面は、面一(ツライチ)にするか、当て木が引っ込んでいる状態にしておいて下さい。
当て木が手前に出ていると、カッター下部のコロが当て木に沿って動くので、トリマー本体が傾き、正確な加工が出来ません。
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上記の画僧は、加工の開始直前のトリマーのベースプレートの位置です。
墨線は、手前から、加工開始位置、次がビスケットの中央の位置、一番上が加工の終点位置です。
トリマーのベースプレーの角が加工の墨線の開始位置にあるのは、その地点を点で合わせるためです。
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ビットが板材に触れていない状態を確認し、トリマーのトリガーを入れ、ゆっくりと赤い矢印の方向にトリマーを進めて行きます。
暫くすると、ビスケットジョイントカッターの下部のコロが板材に当たり、トリマーの動きがストップする感触があります。
その地点から加工の終点の墨線まで真横にトリマーをゆっくりと移動します。
加工終点の墨線の箇所まで来た時点で、今度はそこから直角にそのままトリマーを引き抜いて行きます。
板材から刃が離れた時点でトリマーのトリガーを切ります。
慣れないうちは、1回の加工で溝を掘り切っていない場合があります。
各箇所、2回同じ加工をすることをお勧めします。
あとで、加工をし直すと、クランプのセッティングを再度することになります。
1つ1つの加工が終わったらトリマーのトリガーを切ってから次の加工位置ま移動し、同じ加工手順を墨線を引いた箇所全てに実施して下さい。
大きな径を持つカッターが高速で回転したままトリマーを動かすことは、非常に危険です。
【加工が終わった状態】
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ビスケットを差し込み、加工の状態を確認する
【ビスケットを入れた状態】
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加工が全て終わったら、ビスケットを溝に差し込み、向き合う板材を突き合わせて板材の隙間や向き合う3本の墨線の全てにずれがないかを確認して下さい。
加工前に△の目印を書いておくと確認がしやすくなります。
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*墨線が一致しないでずれてしまっている場合は、溝が充分に掘れていない可能性があります。
再度加工して確認して下さい。
木工用ボンドを付け、クランプで固定する
特にビスケットには、裏・表・木口面を含め、多めに木工用ボンドを塗ります。
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・加工をしていない木端面もしっかりと、ボンドを塗って行きます。
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・板材を貼り合わせ、手で圧着すると、ボンドが染み出して来ます。
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・濡れたウエスを良く絞り、ボンドを拭き取ります。
クランプで締めるとボンドがすぐに隙間からはみ出すので、再度ウエスではみ出したボンドを綺麗に拭き取って下さい。
【クランプ後に染み出したボンド】
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・板材の反りを防ぐために、クランプは上下、交互に渡して固定していきます。
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・板の表面だけではなく、木口面、裏面のボンドのはみ出しも確認し、染み出しているボンドは速やかに拭き取って下さい。
*拭き残しのボンドの跡は、乾燥後で、サンドペーパーで仕上げをしないとならなくなります。
尚、クランプをする場合は、下記点に留意して下さい。
・クランプは、必ず上下交互に渡して行く
・クランプと板材に隙間が出来ないように、確認しながら締めて行く
・クランプを強く締め過ぎると剥ぎ合わせた板面が反ってしまうので、締め過ぎに注意する
・クランプの爪が掛かる箇所には、必ず当て木をする
【クランプと板材の隙間がないことを確かめる】
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・クランプで固定した状態で、半日ほどそのまま乾燥させる
まとめ
今回の記事は、ビスケットジョイントカッターの加工の難易度より、トリマーへの取り付け方が複雑だったかもしれません。
ただ、一度ビスケットジョイントカッターをトリマーに取り付けてしまえば、加工はそれほど難しいものではありません。
トリマーを使うことに抵抗がある方もいるかもしれませんが、トリマーがあると、今までの作品の出来栄えのレベルは、格段に違って来ます。
このサイトでは、トリマーの加工の多様さを実例を通して紹介しています。
是非、トリマーの多様な加工例と安全な使い方の参考にして頂けたらと思います。
以上